徳を高める

論語 『為政第二』


『子日(しいわ)く、政(まつりごと)を為(な)すに徳(とく)を以(もっ)てす。譬(たと)えば北辰(ほくしん)の其(そ)の所に居(い)て、衆星(しゅうせい)の之(これ)に共(むか)うがごとし』

 

 

私的解釈ですが…

徳によって政治を行えば、北極星を中心として沢山の星が回転するように、人は自然と中心に一つとなり動いていく。

 

 

政治のみならず、全ての組織に言える事ではないかと思います。

組織のリーダーが日々、徳を高めているのか?

それとも自己の評価や損得ばかりに囚われて仕事をしているのかで大きく左右されます。

 

 

私の職場でいつもニコニコして、ジョークばかり言ってる方がいます。


普段はゆったり仕事をしていますが、いざ誰かが困った時は、手を差し伸べ、助けてくれます。


人が嫌がる仕事は自ら率先して行う。


威張らず、周りの方の事をいつも気遣う。


『利他の心(周りの人のことを考え、思いやりに満ちた心)』を持った方でした。


その方が職場にいるだけで、みんなが持っている以上の力を発揮できます。

 


役職は無いのですが、会社で何か決断しないといけない時には、上司がわざわざその方に相談をしにきます。

そんな時もニコニコ、謙虚に考えを述べます。

 


組織の中心者、リーダー(必ずしも役職の方とは限らず…)の徳が高いかどうかで、その職場が良くもなり、悪くもなるんだなと感じます。

 


その方も、昨年定年を迎え、勤務日が少なくなりました。

 


寂しくもありますが、今度はその方の働く姿から学んだように、日々徳を高め、職場のみんなが活躍できる環境を作れるよう努力して行きたいと思います。