報恩謝徳(ほうおんしゃとく)

恩に報い徳に謝す。 


『受けた恩義や徳に対して、自分のできる限りのことをしようという気持ち。 』

 

 

 

 

 

 

一つの仕事に対して

一生懸命やっても

手を抜いても

給料は変わらないという人がいます。

 

 

 

 


けれども、

尊い人生の瞬間を歩いているか

そうではないか…

を基準に考えると、

見方が全く変わってくるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


以前の職場の後輩にあーちゃんという

なにごとにも一生懸命頑張る人がいました。

 

 

 

あーちゃんは、

とにかく努力家

一生懸命、コツコツ

誠実に優しさ溢れる

という言葉がぴったりな人です。

 

 

 

でも仕事は人の3倍の時間がかかります。

 

 

 

実は幼少期に難病にかかり、

歩くのもやっとという状況でした。

作業に時間がかかります。

 

 

 

仕事は彼女の体調も見ながら

任せていたのですが

いつも自分の仕事が終わると

他に何か出来ることはありませんか?

と言ってきます。

 

 

 

大変だろうなと思いながらも

次の仕事を任せます。

 


夜遅くなっても

仕事をやり遂げるまで頑張ります。

 

 

 

ある時、私はなぜそんなに頑張るの?

と質問しました。

 

 

 

あーちゃんは

『たくさんの方に

支えられて

今があります。

だから今度は

人の役に立ちたいんです』

と答えてくれました。

 

 

 

 

 

 


あーちゃんは

3歳の時

原因不明の難病苦しんだそうです。

突然42度の高熱と

けいれんを起こし

その日から入院生活が始まり

毎日ステロイドの薬を飲み

点滴と注射を打たれ

採血をする日々

 

なんとか命だけは助かるものの

辛い闘病生活が待っていました。

 

 

 

小学校2、3年生の時は

椅子に座っていることも困難でした。

 


4年生になると少しずつ座ることができ、

車いすで学校に通えるまでになりました。

 

 

 

 


学校生活では、

友達がいつも車いすを押してくれ

小学校の先生方も

わざわざ車いす用のトイレを

設置して下さったりと

本当に色々な場面で

サポートしてくれたそうです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

当時の彼女の夢は『歩くこと』でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


中学校に入るとき

「絶対に歩けるように努力をして

元気になったら恩返しをする」

という目標を立てたそうです。

 

 

 

 

歩けない車いすの彼女とって

バリアフリーの全くない環境は

想像以上に大変でした。

 


教室が5階にあり

毎日お尻をつきながら

階段の上り下りをして移動しました。

 


次第に手すりに這いつくばって

自分の足で階段の上り下りが

できるようになりました。

 


そのお陰で・・・

中学校2年生の時には

車いすを使わずに

自分の足で歩いて

生活できるようになりました。

 

 


病気になったことで

辛いこともありましたが

 


そのおかげで

たくさんの人の優しさを

知ることができ

辛いことの裏側に

どれだけの有り難いことが

隠れているのかを

気付けたそうです。

 

 

 

体が動くこと

歩けること

食べられること

椅子に座れること・・・

本当に日常で当たり前のことほど

どれだけ有り難いことか

 

 

 

 


全ての人にたくさんの

『幸せ』が与えられている。

 

 

 

病気なったお陰で

人の温かさをたくさん知ることができ

苦しみ以上に

この瞬間にたくさんの幸せを与えられ

生かされているという

『幸せ』に気付かせて頂いた。

と話してくれました。

 

 

 

 

 

 

そんな あーちゃん

だからこそ、

職場の方たちだけでなく、

お客様にもホッとする存在として

愛されています。

 

 

 

『ひたむきに、一生懸命』

 


だから

あーちゃんの周りには

何かしてあげたいと

たくさんの応援したい人

集まります。

 


あーちゃんは

さらに人の為にという

思いが高まり努力します。

 

 

 

毎日は同じような

繰り返しに感じることもあります。

 


けれどもその中に報恩という気持ちを持って

仕事にあたる。

 


それが尊い毎日を生み出すのではないか

と思います。

 

 

 

最後まで読んで頂きありがとうございます😊